病院の経理・アウトソーシングに関するコラム

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病院の経理こそクラウド会計の導入を

基礎知識 2023.12.11

インボイス・電子帳簿保存法の法改正に伴い、財務・経理部門のスタッフの業務負担が増加しています。弊社が病院専業のアウトソーシング会社のリーディングカンパニーとして、クラウド会計の導入に踏み切った理由について詳しく記載を致します。

弊社がマネーフォワードクラウド会計に舵を切った理由

弊社は病院の経理業務のアウトソーシング業務の他に病院の税務顧問も行っています。

税務顧問のクライアントは地元大阪だけでなく地方にある病院も多くあり、以下のような様々な課題を抱えています。

・経理経験者の採用が難しく、業務負担が続いている

・領収書でインボイス対応か非対応かの確認に多大な負荷がかかっている

・電子帳簿保存法の対応で、取引業者から電子媒体での請求書が増え、データ保存の手間が増えている

・郵便事情が以前よりも悪くなった為に請求書の到着が遅くなり、運営会議での業績報告資料の作成がギリギリになる

・請求書や領収書の保管スペースに苦慮している

現状の延長線上の業務改善ではクライアントの抜本的な課題改善には至らないという結論に至り、経理業務の根幹である、会計ソフトをクラウド会計に変更する事で抜本的な見直しへのチャレンジを弊社が受諾している経理のアウトソーシング業務でトライアルする事としました。

クラウド会計のデメリットについて

弊社がクラウド会計の導入にかねてから二の足を踏んでいた最大の理由は、医療法人会計に準拠していない事による不都合があった為です。

(ここで記載するクラウド会計の定義は、購入したアプリケーションをパソコンにインストールする事無く、インターネット環境で会計処理を行う事ができるサービスを指しています)

具体的には、医療法による財務報告やWAMの決算報告等、病院の財務報告は医療法人会計に準拠して提出が求められる事がしばしばある事と、従来までの会計準則に沿った業績フォームの変更をする必要があった点です。

具体的には、クラウド会計は入力の手間は大幅に削減しますが、備え付けの帳票は工夫がされていない為、業績報告を行う為には加工をする必要があった為です。

(医療法人会計は全産業から考えると極めて対象法人数が少ない業界である為、クラウド会計は特定の業界に絞った開発を行わず、全産業に対応した便利さを追求する為にソフト開発を全力で行っている為です)

そのデメリットを上回るメリットについて

クラウド会計の最大の特徴とメリットは、金融機関やクレジットカード会社は当然の事、会計ソフトを取り巻く多くのアプリとAPI連携を行う事ができる事です。

マネーフォワードクラウド会計の場合、仕訳を入力する事無く自動連携で仕訳が出来上がります。もう少し正確に表現すると、AI機能で仕訳が生成され、その仕訳を反映させて良いかを確認するボタンを押す事で仕訳が完成します。

ただし、この便利さの前提は医療・介護の取引内容とクラウド会計の機能を熟知している事が最大のポイントです。医療はクリニックではなく病院を少なくとも100件程度の様々な医療機能と地域の病院を把握している事でベストな設定ができると考えています。その為、弊社の経理DXコンサルのご依頼が増えている事もその背景だと思慮致します。また、同業者である会計事務所からのご依頼やご相談をいただく事が多い理由は、病院のクライアント数の違いによる取引内容の理解度の違いのあらわれだと考えています。

給与ソフト、債務管理ソフトともAPI連携できる事は当然の事、エクセルで作成した事業別、部門別の経費の按分表もマネーフォワードクラウド会計に簡単に取り込める為、結果的に会計業務への投下時間が30%~60%削減も可能となりました。

特にインボイスや電子帳簿保存法の対応で、債務管理ソフトを使用する病院が増えている為、それに伴いクラウド会計への切替えの相談が増えています。

上記の結果を踏まえ、弊社はかねてからRPAを用いて業務効率化をはかっていた為、マネーフォワードクラウド会計の帳票にRPAを用いて事業別に従来のフォーマットにデータの置き換えが手間をかける事無く実行できることが大きな後押しとなっています。

医療・介護の現場では、厚労省がDX化を強く推進している事もあり、ICTによる人手不足を補う対応が進んでいます。一方で財務・経理部門は業務の性質上、保守的な思考のスタッフが多い為、ガラパゴス的な思考となっている事が多く見受けられます。

一度、クラウド会計を用いると、弊社スタッフ、クライアントの財務・経理部門のスタッフも今まで当たり前と思い繰り返し行っていた仕訳入力は何だったんだろう、もっと早く導入をしていれば良かったと、全員が口を揃えて話しをします。

もちろん、従来の仕事の仕方が100%同じようにはならない為、変化と工夫を乗り越える必要があります。

弊社は、会計ソフトはマネーフォワードクラウド会計、債務管理はバクラク、小口現金をUPSIDERの法人クレジットカードを用いて合理化と電子帳簿保存法の対応を行い、経理DXを推進しています。

その結果、財務・経理部門が業務効率を上げて利益改善する部門へと変革する事ができる為、一歩を踏み出してチャレンジをしていただける事を願っています。

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