病院の経理・アウトソーシングに関するコラム

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経理業務のアウトソーシングでトータルコストの削減が可能!?

基礎知識 2024.09.20

経理業務をアウトソーシングする事でコスト削減につながる事例があるかどうかを質問いただくことがしばしばあります。

ケースバイケースですが、考え方について記載を致します。

結論を先に記載すると、弊社の場合はトータルコストで現状よりも削減する事ができています。ただ、単純に院内で行っている経理業務をそのままの流れと仕組みでアウトソーシングを行っても、コスト削減につながらない事に留意が必要です。

具体的にコスト削減ができるポイントを列記致します。

①人件費

アウトソーシングを受託する会社が業務フローの見直しのノウハウと仕組みを有している事が前提ですが、業務工数と投下時間を圧縮する事で、質を落とさずにコスト削減が可能です。

具体的には、病院と介護業界の慣行とその法人の仕訳が意味する内容を理解している事が大前提です。一方で、これらの理解が弱ければ安かろう、悪かろうになる可能性が高まります。

ただ、アウトソースをする事で経理スタッフの人員がゼロになるわけではなく、小口現金の取扱いや書類の郵送や整理をしていただく為のパートスタッフまたは総務や人事との兼務スタッフが少なからず必要です。

人件費の直接コストとしては、給与、賞与、通勤交通費、法定福利費、退職金、福利厚生費です。

②会計ソフト等が不要になる

アウトソーシングする事で、現在使用されている会計ソフトや減価償却ソフト、債務支払いソフトの月々または、毎年の使用料が不要になります。会計事務所が指定する会計ソフトを使用されている場合は、サーバー費用も含め意外とコストがかかっているケースがあります。最近では、電子帳簿保存法対応の為のソフトも不要となります。

ライセンスを複数人で使用している場合もある為、アウトソーシングへの切替えのタイミングで解約漏れが無いように留意をお願い致します。

また、高額な会計ソフトはリース契約をしているケースが多い為、契約解除のタイミングについては留意をお願い致します。リースの再契約前にはこのまま院内で経理を行い続ける事が良いのかどうかを判断するタイミングとも考えられます。

③会計事務所の顧問料

アウトソーシングをする事で会計事務所の切替えを行われるケースがほとんどです。アウトソーシングを受託する会社が会計事務所の場合は、税務的な考えを試算表の作成段階で入れて仕訳入力を行う為、改めて内容確認を行う必要が無い為、顧問料が下がるケースもあります。その為、会計事務所が行う経理業務のアウトソーシングの方がコストダウンにつながるケースが多いと言われています。

ただし、会計事務所の役割によって顧問料の金額に幅がある為、コストダウンにつながるかどうかは別の視点が必要な事もあります。

④採用コスト

経理スタッフの入退職が多い病院では、アウトソースする事で採用にかかるコストと時間から解放されます。紹介会社に支払う紹介手数料や引継ぎ期間の二重となる人件費、教育コストが無くなる事が、アウトソーシングに切り替える大きなメリットです。

繰返しになりますが、アウトソーシングの受託会社が質を落とさずにコスト削減が可能な理由やノウハウの有無を確認する事をお勧め致します。一度業務が崩れると立て直すために多大な労力が発生する為、どの会社にアウトソースをするかは病院の受託件数や病院のアウトソーシングのポイントを確認いただく事で確認する事が出来ます。

くれぐれも留意が必要な点は、クリニックと病院とでは、スキルとノウハウが全く異なります。病医院という表現を行われているアウトソーシング会社はおそらく病院の経験はほとんどないと思っていただいて良いと思慮致します。

病院の経理業務のアウトソーシングをご検討の際は、お問い合わせページからご連絡をお待ち致します。

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