病院の経理・アウトソーシングに関するコラム

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同業の会計事務所から病院の経理業務のBPOの相談

基礎知識 2024.10.08

年に数件程、同業の会計事務所から病院の経理業務のBPOの相談をいただきます。

今回は病院の経理BPOについて記載を致します。

まず、BPOとはビジネス・プロセス・アウトソーシングの略で用いられます。具体的には、企業の業務プロセスの一部を一括して外部に委託する事をさします。

相談が多いケースは、会計事務所の顧問先で経理スタッフが急な休職や退職が発生し、病院の事務長から会計事務所に長年経理を見ていただいている為、しばらくの間、経理業務の面倒を見てもらえないかと、藁をもつかむ思いで相談をされるケースです。しかし、その相談を受けた会計事務所からすると、病院の専門性が必要で仕訳数の多さから片手間では、到底仕上げる事が困難との判断から弊社に相談をいただいています。

出来上がった試算表を確認する事と試算表をゼロから作り上げる事は全くスキルとノウハウが異なります。具体的には、会計事務所は仕訳と証憑書類から税務的な視点で問題がないかを確認し、税務申告を行う事が本業です。試算表の作成をゼロから作成する事や取引先への支払業務は原則行わない業務の為、お手上げになる事は当たり前の事象です。似て非なる業務の為、率直に病院の事務長にその旨ご説明をした上で、会計事務所として当院の税務的・会計的なポイントを説明する事を了承いただき、弊社からのご提案時や打合せにご同席をいただければと考えています。

クリニックの記帳代行はボリュームの少なさからサポートしている会計事務所もありますが、売上規模が10億円を超えると専業にしていなければ、中途半端に支援をする事のリスク認識をされる事の方が健全だと考えます。

繰返しになりますが、病院の事務長からすると長年、経理を見ていただいているから当院の事を全て理解していただいていると簡単に考えられることが多いですが、病院の経理業務のBPOを専業にしていなければお引受けは極めて困難である事が実態です。お引受けをしたばかりに信頼を失墜してしまい、弊社に相談に駆け込まれるケースもあります。

弊社は会計事務所から経理業務のBPOを受諾する際に、税務顧問や税務申告は従来通り相談をいただいた会計事務所にお願いしている事もあり、気やすく相談をいただいています。

事前に決算をどのようにまとめるか会計事務所と打合せを行い、安心していただくようにしています。また、過去の税務調査や以前からのお打合せの流れで特殊な会計処理が必要な内容も予め確認を行い、顧問の先生に安心をしていただきお任せをいただけるように工夫をしています。

今後は病院から直接ご相談をいただくケースよりも、会計事務所からご相談をいただくケースが今まで以上のペースで増加すると思っています。

病院の顧問先から突然のご相談をいただいた際も、ご遠慮なく弊社のホームページのお問い合わせページからご相談をいただければ幸いです。

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