病院の経理・アウトソーシングに関するコラム

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これからの経理人材像と求められる経理パーソンの仕事

病院経理 2025.10.29

~はじめに~

お客様から経理スタッフが退職した際に、どのような人を採用または法人内異動で人選をしたら良いかと相談をいただきます。従来までの経理部や財務部が求める人材像から、時代の環境変化に応じた人材像に変化していると弊社では考えています。

具体的には、普遍的な人材像と環境変化に応じた人材像をミックスした人材像を想定することが良いと考えています。また、それぞれの法人の状況や環境に応じて人材像が異なる為、一つの考え方として参考にしていただければと思います。

~従来までの経理スタッフの人材像~

真面目で、寡黙で、黙々と我慢強くて、口が堅く、文字がきれいで几帳面な方が、従来までの経理人材像と思われます。事実、長きにわたり金庫番をしている経理スタッフは、保守的な方が多く、我慢強く粘り強い方が多いように思われます。上司から指示されれば、日付が変わっても、その仕事が終わるまでやり遂げる強い忍耐力と精神力が求められていたように思われます。

しかし、現在は、外部環境の変化に起因し、経理を取り巻く環境が大きく変化致しました。

経理スタッフ

~現在の経理スタッフの人材像と求められる経理パーソンの仕事~

インボイスと電子帳簿保存法の施行やコロナ禍を経て、リモートワークを社会的に経験した事で経理を取り巻く環境は大きく変化し始めています。また、人口減少による経理人材の不足、インフレ環境下における診療報酬が追い付けていない事等もあり、病院で求められる人材像も大きく変化しています。

病院に利益が残らない時代になっている為、正しさだけに十分な時間をかけてはその役割を果たせない時代になっています。

すなわち、後追い型の経理ではその役割が不十分な時代に変化しています。その為、求められる人材像は、従来までの人材像に加えて、新しい仕組みへの対応力、デジタル化への対応、コミュニケーション力、業務改善への柔軟な発想と想像力に変化しています。
試算表を正しく仕上げる為に、自席に座り黙々と届いた書類に目を通して仕訳をするだけでは不十分です。法人内の情報を現場に確認する為に足を運び、コミュニケーションをとる事で現場の課題を感じとり、数値と合わせて現場の課題を報告する力が求められています。

現在求められる仕事の組み立て方は、法人内外の情報はデジタルで入手し、従来よりも早いタイミングで試算表を仕上げることです。デジタル化によって、3~5営業日ほど早く試算表を仕上げることが可能です。仕事の組み立て方によっては、1名~2名のスタッフの減員を吸収できる可能性もあります。

そして、早く試算表が仕上がれば、業績報告までの期間に理事長や事務長に分かりやすい説明と課題や改善案を提示する為の資料作成を行う事が経理・財務パーソンの真の役割と仕事です。

経理のオンライン化

~おわりに~

時代の変化に応じた従来までと異なる経理パーソンを迎え入れる為には、事務長のサポートが何よりも大切です。また、新たな仕組みを導入する際には、数多くの病院経理のアウトソーシングと仕組みづくりを支援してきた弊社に相談いただければ、様々な視点でご提案をさせていただいます。お問い合わせフォームから連絡をお待ち致します。


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