コロナ禍では、多くの病院がコロナ関係でいくつもの補助金申請を行われたかと思います。また、その多くが申請をして入金までに時間がかかっていたかと思われます。今回は、補助金の計上のタイミングについて、病院の税務調査でのポイントを記載致します。

補助金に関する調査事例

特に、コロナ禍では補助金申請をしても入金まで事業年度をまたぐ事も、しばしば発生していたと思われます。弊社のお客様では、令和3年度分のコロナに関する補助金が令和6年3月に入金した事例もありました。

税務調査では、入金時や決定通知書が届いたタイミングで収益計上ではなく、補助金申請をしたタイミングで計上が求められる事例が多いように思われます。

特に令和〇年度補助金と表現されている補助金は、翌事業年度の4月に補助金申請をする事もありますが、該当年度の補助金という考え方になる為、未収金での計上が求められます。

医療法人の事業税の計算

税務調査とは異なりますが、都道府県によっては事業税の計算根拠の提出を税務申告書類と合わせて提出が求められる事がある為、確認が必要です。

その為、税務申告時には、各都道府県の「医療法人等の社会保険医療分の所得金額計算書　記載の手引き」を確認し認識違いがないように留意が必要です。

具体的には、補助金、助成金等のうち医療法人等が行う医療等の業務対価として支払われるものかどうかで、計算方法が異なります。

また、雇用や施設整備等に要した経費の補填として支払われる補助金、助成金等であるかどうかで、計算方法が異なります。

上記の事からも、税務申告時には補助金等の要綱を確認し、どの内容に該当するか確認が必要です。

上記内容で少しでも不安に思う事や改善課題があれば、弊社に問い合わせをいただければ、実態に応じた具体的なアドバイスを行います。